山内 俊哉



  • 金融ビッグバンの目玉「外為法」改正により、 外貨保証金取引のカバー取引で外為業務に従事。 ファンダメンタルズ、テクニカルで外為を予測。
    日経CNBC「朝エクスプレス」為替電話レポートに出演中
    日本FP協会会員(AFP)
    NPO法人日本テクニカルアナリスト協会認定会員


    【出演経験】
    テレビ東京「オープニング・ベル、為替コーナー」
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2010年9月17日 (金)

Vol30. 最終回、皆様の健闘をお祈りして

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皆様こんばんは。唐突ですが筆者の都合によりこのコラムを今回で最終回とさせていただきます。これまでご愛読いただきました皆様ありがとうございます。また、途中での終了となりますことお詫びいたします。

15年ぶりの円高が到来していることで、ニュースなどでは「日銀の為替介入」についての報道がされることが多くなっています。こうしたニュースを見ると、介入をする、しないの判断は日銀が行っているように見えますが、日銀は政府(財務大臣)の指示に従って介入(オペレーション)を行うにすぎません。たまに市場に流れる日銀のレートチェックなども日銀の判断ではないといえます。

日銀のホームページを見ても為替介入に関する説明はあるものの、介入額などの公表はありません。データの公表は財務省が行っていて、毎月月末の19時に「外国為替平衡操作の実施状況」という形で発表しています。このことからも介入の主管が財務省(大臣)にあることがわかります。

公表ページは下記
http://www.mof.go.jp/1c021.htm

では、中央銀行の役割は何かということですが、主管は金融調節を通じた物価の安定となり、その他では、決済システム・市場基盤の安定、銀行券・貨幣の発行・管理、国庫・国債・対政府取引、国際金融、調査・研究・統計、対外説明・広報で、景気対策や為替変動への対応は行っていません。このため、日銀総裁は為替の水準や介入等についての発言を行うことは原則的にありません。米国では例外的にFRB議長が為替の水準について話すことがあります。

最後になりますが、外国為替市場では、インターバンクのプロップディーラから個人投資家までいろいろな人が参入して相場を形成しています。そして価格の変動は平等です。10年取引している人も昨日から取引した人も同じで、為替レートは「上昇する」「下落する」のどちらかしかありません。上昇するか下落するかは10年選手でも20年選手でもわかりません。ただ、市場の心理がどちらに傾いているかとか、市場が何に注目しているかなどはブログや数多くのレポートなどで把握できますので、こうしたものから市場の心理をつかんでおき、テクニカル分析を加味して、「買う」「売る」「見送る」の判断をすれば、仮に予想が外れたときでもそれほど大負けはしないと思います。要するにテクニカル分析でのシグナルは「買い」を示しているが、市場の心理は「売り」に傾いているから「買い」を見送るなど。皆様のご健闘をお祈りします。

2010年9月10日 (金)

Vol29. 雇用とインフレ、デフレ

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皆様こんばんは。8月31日に来年度予算の概算要求が出されました。一般歳出が55兆円程度、国債費(償還や利払い)が24兆円程度、地方交付税が17兆円程度となり、合計96兆円程度と過去最大となる見通しとなっています。10年度の当初税収見込みは37.4兆円、11年度は38.7兆円(財務省の2月試算)です。これだけ歳出と歳入のギャップがあると末恐ろしくなります。

先週の宿題は「雇用と物価指数の関連を考えてみてください」というものでした。物価指数には生産者物価指数と消費者物価指数がありますが、ここでは消費者物価指数を考えてみたいと思います。

消費者物価指数は家計の消費生活に及ぼす物価変動を測定することを目的としています。このため、食料、住居、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教育、教養娯楽、その他の消費支出の消費支出に限定されています。ただ、その他消費支出の中で信仰・祭祀費、寄付金、贈与金、その他(町内費、町内自治会費、消防費、街灯費など)は所得の移転や金額に任意性が高いため除かれています。

消費者物価指数は家計の支出にあたるため、雇用とも大きく関連してきます。経済が成長期であれば雇用が増大し、消費支出が増えることから物価が上昇しやすくなります。労働力が不足して生産不足となり需給がひっ迫して起こるインフレをボトルネックインフレといいます。逆に経済が後退期であれば雇用が減少し、消費支出が減ることから物価は下落しやすくなります。労働力が過剰になることで、賃金低下が起こり、購買力が低下するという減少、いわゆるデフレとなります。

日本銀行など中央銀行は物価の安定を専管としているところが多いことから、この物価指数を重視しています。それとともに景気の判断として雇用も重視しているといえます。特に米FRBは声明文などにもたびたび「雇用」の文言が登場することから、その傾向が高いようです。

[今週の宿題]
中央銀行の役割とはなんでしょう

2010年9月 3日 (金)

Vol28. インカムが個人消費には重要

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皆様こんばんは。チリ北部の炭坑での落盤事故で、作業員33人が無事生存しているというニュースで世界中が沸きました。スカイツリー(634m)の高さより深い約700mの地下から救出するには、かなりの日数が必要のようですが、全員無事に生還してほしいものです。

前回、個人消費とは個人(家計)が商品を購入するためや、サービスを受けるために実際に使ったお金ということを説明しました。お金を使うということは借金をする以外では、インカム(所得)がなければなりません。大多数は労働により所得を得ていることから、一番影響を与えるのは雇用関連の経済指標となります。

米国では雇用関連指標として、労働省から発表される「失業率」「非農業部門雇用者数」「新規失業保険申請件数」などがあり、民間から発表される指標では、「ADP雇用調査」「チャレンジャー・アンド・グレイ人員削減数」などがあります。雇用の善し悪しが政策転換に直結しやすく、米国の「失業率」「非農業部門雇用者数」が発表される毎月第1金曜日は市場が動くことが多いです。

これらの雇用関連の経済指標の中では、特に「非農業部門雇用者数」が注目されていますが、これは、同統計が非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を元に集計されていることから、業種別、年齢別、性別、人種別など細かく雇用状況を把握できるからです。一方の「失業率」は失業者数を労働人口で割ってパーセンテージに直したものです。こちらは調査対象が少ないことや働く意思のない人(求職活動をあきらめてしまった人)は含まれないため、実体を細かく把握するには不向きで、注目度合いはやや低くなっています。また、民間部門は労働省の発表より数日早く発表されることから、傾向を見るために利用されているようです。

失業率と非農業部門雇用者数のグラフ
失業率,非農業部門雇用者数

新規失業保険申請件数のグラフ
新規失業保険申請件数

オバマ米大統領は、2008年秋のリーマンショックにより雇用が失われたことで、グリーン・ニューディール政策(エネルギーの自立政策)を発表、これにより500万人の雇用を創出して、米経済を回復させようとしています。

[今週の宿題]
雇用と物価指数の関連を考えてみてください

2010年8月27日 (金)

Vol27. GDPは個人消費が中心

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皆様こんばんは。暦の上では「立秋」も過ぎましたが、日本列島はいまだに「大暑」、いつになったら暑さのピークがくるのでしょうか。

GDPの構成要素は「個人消費」「純輸出」「設備投資」「在庫投資」「住宅投資」「政府支出」です。この中で、日本で約6割、米国で約7割を占めるのが個人消費です。このため、個人消費は景気動向を見る上で最も重要なものとなります。

GDPの構成要素のグラフ

では個人消費とは何かということになります。個人消費とは個人が商品を購入するためや、サービスを受けるために実際に使った金額で、GDPではその合計額のことです。

こうした個人の消費動向を知るために、日本では「家計調査」「商業販売統計」「新車販売台数」「第3次産業活動指数」など統計的なものと、「消費動向調査」「景気ウォッチャー調査」などのマインド的なものがあります。米国では、「小売売上高」「耐久財受注」「自動車販売」等の統計的なものと「ミシガン大消費者信頼感指数」「コンファレンスボード消費者信頼感指数」などのマインド的なものがあります。

こうした個人消費関連の経済指標の善し悪しは、景気動向(GDPの上振れ、下振れ)を連想させるため為替が変動く一つの要因となります。

[今週の宿題]
個人消費に一番影響を与える経済指標はなんでしょうか。

2010年8月20日 (金)

Vol26. リセッションとは

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皆様こんばんは。米国の4-6月期から経済指標が悪化してきたことで景気の2番底を懸念する声が出てきて、FRBが追加緩和を議論するなど、「出口」を議論していたかと思ったら「入口」に逆戻りの状況となってきました。米国の長短金利が低下するなど、米国の公開市場委員会(FOMC)に向けて市場が追加緩和を催促するような相場となっています。

リセッションとは景気後退のことです。景気の後退とは失業率の上昇や生産活動が停滞するなど、景気の循環からは好景気と不況の間に位置するところとなり、山から谷に向かう、いわゆる下り坂のこととなります。

市場ではリセッション入りの定義を「GDPが2期連続でマイナス成長になったとき」としているところが多く、インターネットなどにもそのように記載されていることが多いのですが、米国の景気判定を行っている全米経済研究所(NBER)では、定義を以下のように行っています。

①「経済活動全般」にわたって「相当な下降局面(significant decline)」にあること
②数ヵ月以上(more than a few months)の持続的なものであること
③実質GDP、鉱工業生産、雇用、実質個人所得(除:移転所得)、製造業・卸売・小売の実質販売高等で明示的な下降を見せていること
※NBERでは、この中でも特に③を重視しているようです。

米商務省が1961年以降、NBERの判断を用いていることから、NBERが米国の景気判断の主流となっています。今回のサイクルでは2007年12月からリセッション入りしており、現在も継続中です。

■1960年以降の景気判断のグラフは下記(グリーンのところがリセッション)
リセッション

元データはこちら
http://www.nber.org/cycles/cyclesmain.html

[今週の宿題]
GDPの構成要素で重視される項目はなんでしょうか。

2010年8月 6日 (金)

Vol25. 国内総生産(GDP)から見えてくるもの

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皆様こんばんは。もう来週は8月です。8月は円高になりやすい月とも言われています。対円通貨の過去10年間の8月の月足を調べてみますと、NZドル/円は5回の陽線(月初より月末が高かった)となっていますが、ドル/円は2006年と2008年以外の8回は陰線(月初より月末が低かった)、ユーロ/円、ポンド/円は2005年と2006年以外は陰線、豪ドル/円ですら、2002年と2006年以外は陰線となっています。2010年はどうなるのでしょうか。

先週は、ファンダメンタルズ分析の大まかな入口を説明させていただきました。ファンダメンタルズ分析は当該国の経済状況などを分析することになり、特に外国為替においては2国間の経済成長率などを比べて強弱をはかることになります。このため、単月や一期の経済指標の結果と市場予想(エコノミストなどの予想の平均)のギャップを見るのではなく、長期間にわたって景気が上向いているのか、下向いているのかに注目する必要があります。

その中でも注目したいのが、政策金利の引き上げや引き下げの判断となる経済指標がどのようになっているかということです。すなわち、平時には金利が低い方から金利が高い方に資金がシフトしやすいことから、金利が今後上がっていくのか、または下がっていくのかが通貨の強弱を見る上でも重要となっていきます。

それでは、政策金利の判断となる経済指標は何かということになります。これには諸説あると思いますが、直結度合いが高いのは消費者物価指数ではないかと思います。要するに中央銀行の役割が物価調整(物価のコントロール)にあるからです。ただ、物価だけを見ていればいいということはなく、景気の拡大時には物価が上がりやすい(インフレになりやすい)ということから、景気の判断も必要となってきます。

この景気の判断を行うのに用いる指標の一つが国内総生産(GDP)となり、構成としては「個人消費」「純輸出」「設備投資」「在庫投資」「住宅投資」「政府支出」があります。GDPは四半期ごとの発表のため、構成している経済指標が毎月注目されることになります。
下記グラフを参照してください。

GDP
クリックすると拡大します。

[今週の宿題]
全米経済研究所(NBER)のリセッションの定義とGDPの関係はなんでしょうか

2010年7月23日 (金)

Vol.23 フィボナッチでの高値・安値を予想する

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皆様こんばんは。宮崎県の口蹄疫の被害で、民間で飼育されていた種牛(宮崎県所有へ変更予定)が国の強い意向で殺処分となりました。疫学的にも対外国向けにも仕方がないのでしょうが、畜産を支えている農家の人たちの心情を考えるとやるせない気持ちになります。FXでも個人投資家の大多数が反対していた改正内閣府令(レバレッジ規制)が8月1日についに施行されます。当社では7月24日(土)より新しいルールの適用となりますので、お忘れなきよう、お知らせ等でチェックをお願いします。

今回は、先週説明しましたフィボナッチを使って、高値・安値の予測の方法を紹介したいと思います。フィボナッチの1:1.618は黄金比で自然界に多く存在することで知られています。相場も価格を人間が決定している(売りたい人と買いたい人が合意した値段)ことから、自然の法則から逃れることができません。そういった意味からもフィボナッチで高値・安値を予測することは有効だと思います。高値・安値の予測といっても下記のように分けられます。各々の予想方法はあげます。

(1)相場が天井または底を付けたところの戻り値
値幅 = 直近の天井値 - 直近の底値
押し目(戻り)値a = 値幅 × 38.2% + 直近の底値
押し目(戻り)値b = 値幅 × 50.0% + 直近の底値
押し目(戻り)値c = 値幅 × 61.8% + 直近の底値

(2)相場が高値を更新中のとき 値幅 = 直近の天井値 - 直近の底値
高値a = 直近の天井値 + 値幅 × 38.2%
高値b = 直近の天井値 + 値幅 × 50.0%
高値c = 直近の天井値 + 値幅 × 61.8%

(2)相場が高値を更新中のとき
値幅 = 直近の天井値 - 直近の底値
安値a = 直近の底値 + 値幅 × 38.2%
安値b = 直近の底値 + 値幅 × 50.0%
安値c = 直近の底値 + 値幅 × 61.8%

このようにフィボナッチを使うと目標値の計算ができますが、数値通りに反転することは珍しく、数値にはある程度の幅を持たせて活用してください。また、日足だけではなく、週足や月足など中長期のフィボナッチの目処も出しておくと中長期の目標目処となります。

[今週の宿題]
いよいよ次回からファンダメンタルズ分析に移ります。ファンダメンタルズ分析とはどのような分析手法でしょうか。

2010年7月16日 (金)

Vol.22 相場も自然の法則からは逃れられない

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皆様こんばんは。地球温暖化からの影響か、日本も亜熱帯に近い気候となり、いつのころからかゲリラ豪雨にみまわれる回数が多くなったように思います。災害のニュースを見聞きするたびに心が痛みますが、いくら文明が発達したとしても人間も自然の一部にすぎないということなのでしょうね。

今回は、先週の宿題に書きました1,1,2,3,5,8,13,…の数列です。この中に前々回のエリオット波動のところで触れました「3」や「5」や「8」が出てきます。これらの数字はフィボナッチ数列を表しています。フィボナッチとはこの数列を本格的に研究したイタリアの数学者レオナルド・ピサノ=フィボナッチ(ボナッチの息子という意味)からきています。1202年の「算術の書」の中の「1つがいのウサギは、1年の間に何つがいのウサギになるか」という問題から生まれたといわれています。

rabbit

ウサギの問題の答えは
1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233,377,…

rabbit

となり、1年後にはウサギが377のつがいになっているというものです。

数式では
f(n) = f(n-2) + f(n-1)
n = 1,2,3,4,…
となり、隣同士を足した数がf(n)になります。

また、右隣の数を左の数で割ると1.618に収束していきます。

1.618

1.618は
黄金比と呼ばれ、縦横の比率が1:1.618が自然界で最も均整がとれているといわれています。ギリシャのパルテノン神殿やミロのビーナスの縦横比が黄金比に近いといわれ、松ぼっくりのカサやヒマワリの種の数など自然界に多数存在しています。

フィボナッチ数列に出てくる数値は相場では比較的よく使われます。前出のエリオット波動の8波(上昇5波、下降3波)もそうですが、エリオット波動を細分化した144波もフィボナッチ数列にあります。また、移動平均線の5、21、55、89などは比較的多くのトレーダーが用いています。

テクニカル分析で設定値に迷ったらフィボナッチ数列から選んでもいいですね。

[今週の宿題]
フィボナッチを使った高値安値の予測方法を調べてみてください。

2010年7月 9日 (金)

Vol.21 相場のサイクルと景気のサイクル

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皆様こんばんは。日本代表はベスト16で惜敗、残念でした。ただ、世界からは日本の組織的なサッカーに対する評価が上がっているということで嬉しいですね。次回2014年のブラジル大会に期待です。

前回はエリオット波動について説明しました。エリオット波動は上昇5波(うち上昇3波、調整2波)、下降波は(下降2波、調整1波)で一つの相場を形成するという考え方です。こうした波は繰り返すことから、相場にはサイクルがあるといえます。一方、経済にもサイクルが存在し、代表的なものは下記の4つとなります。

・キチンの波 約4年
・ジュグラーの波 約10年
・クズネッツの波 約20年
・コンドラチェフの波 約50年~

上記4つの景気サイクルの説明は別の機会にさせていただきます。今回は、政策金利の面から景気サイクルとエリオット波動の大きな流れを考えてみましょう。
(エリオット波動第1波)…景況感悪化で低金利が続いている状態から、利上げに期待がもたれる状況のとき。
(エリオット波動第2波)…政策金利の引き上げが行われたが、今後の引き上げについては不透明な状況のとき。
(エリオット波動第3波)…景況感が回復し、企業の活動が活発となり、失業率の低下などで政策金利が段階的に行われている状況となったとき。
(エリオット波動第4波)…景気に過熱感が出始め、政策金利の引き締め予想がでやすい状況のとき。
(エリオット波動第5波)…高い消費支出や設備投資など景気の過熱感が強くバブルに近い状態だが、楽観的な見通しが支配している状況のとき。
(エリオット波動A波)…物価が上昇し、政策金利の引き締めがピークに達した後。
(エリオット波動B波)…引き締め効果がでて過熱感が沈静化し、金利上昇に期待がもたれる状況のとき。
(エリオット波動C波)…高い失業率、設備投資の停滞、景況感悪化などで政策金利の引き上げが続く状況となったとき。

大雑把にまとめてみましたが、大きなサイクルでは必ずと言っていいほど相場のサイクルは景気のサイクルに先行して動きます。また、株式相場ではサイクルを下記6つの局面であらわしています(ご参考まで)。
(1)金融相場
(2)中間反落
(3)業績相場
(4)逆金融相場
(5)中間反騰
(6)逆業績相場

このように為替相場も中長期の流れでは景気動向や経済の動向から離れることができず、これらは常にサイクル(繰り返す)ということを覚えてください。サイクルの基本は「谷(大底)」から「谷(大底)」となります。

[今週の宿題]
1,1,2,3,5,8,13…と隣通しを加えていく数列を何といいますか。

2010年7月 2日 (金)

Vol.20 相場の一生とは

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皆様こんばんは。南アで開催されているサッカーの大会も日本が決勝リーグ(ベスト16)に進み盛り上がってきました。失われた10数年ですっかり自信をなくしている日本人ですが、小惑星「いとかわ」での任務を果たした「はやぶさ」など誇れる技術も多数あります。これが自信につながる良い機会になればと思います。

前回はトレンドをみるテクニカル指標の代表となるコポックを取り上げました。コポックを突き詰めていくとトレンドをみるにはテクニカル分析で最も基本(初歩)的とされる「移動平均線」にたどり着きました。今回は波動の中でも相場の一生について考えてみたいと思います。相場には終わりはありませんが、ここでは大底から大天井を経由して大底までを「一生」と捉えています。

日本には昔から三段高下(さんだんたかした)の法則というものがあり、相場は三段の上昇と三段の下降からなるという考え方があります。また、西洋にはエリオット波動というものがあります。この2つの法則は非常に似通っています。今回はエリオット波動で「一生」を説明します。

エリオット波動は5つの上昇波と3つの下降波で形成され、上昇波は3つの推進波と2つの調整波、下降波は2つの推進波と1つの調整波から形成されるとしています。下の図をご覧ください。

図の(1)、(3)、(5)が上昇の推進波、(2)、(4)が上昇の調整波、(A)、(C)が下降の推進波、(B)が下降の調整波となります。基本はこの形となり、各波は更に5つの上昇波と3つの下降波に分解されます。また、上昇波の「5」、下降波の「3」、波の合計「8」は特別な意味を持っています。この意味については後日解説いたします。

エリオット波動や三段高下の法則からは、相場には波があり、一本調子での上昇や下降は起こりにくく、青天井(どこまで上昇していくこと)はありえない(底は無価値=0)ということがわかります。相場にはこのような特性があることを覚えておいてください。

エリオット波動分析は森好治郎氏が得意としています。上田ハーローでは森レポートを提供しており、そこに詳しい分析結果が掲載されていますのでご参照ください。

森レポート(当社のお客様限定)
http://www.fxmuseum.jp/report/?report_auther_seq=9

[今週の宿題] 波動と景気サイクルを考えてみてください

2010年6月25日 (金)

Vol.19 トレンドは移動平均線へ行きつく

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皆様こんばんは。ようやく下値から切り返しを見せているユーロですが、まだまだ先行きが不透明な状況が続いています。よくスポーツなどには国力が反映するといいますが、ゲームの結果を見ていますと、南アメリカで開催されているサッカーの大会にも表れているようですね。

前回はオシレーターの特徴(弱点)に焦点を当ててみましたが、決してオシレーターの分析手法がトレンドと比べて劣っているということではありません。筆者もテクニカル分析を始めたころに、オシレーターのシグナルをトレンドの転換として捉えていて、痛い目にあったこともありましたので、老婆心で書かせてもらいました。

トレンドの転換を見るテクニカル指標では米国のE.S.コポック氏が考案したコポック指数が精度が高いといわれています。

▼コポック指数の解説はこちらから
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/cpi.html

コポック指数は月足(1か月の始値・高値・安値・終値で1本のロウソクを作成する)用に開発されたテクニカル分析手法で、一般的には期間を10か月としています。トレンドを見るためにはこれくらいの長さが必要だということですね。

ここでは式を取り上げませんが、コポック指数の元となっているのは4月30日に取り上げたモメンタムと変化率(ROC)の加重平均となります。加重平均というのは現在から近いものが今後の価格に影響を与えるとして値に加重をかけます。コポック指数の場合は、期間を10か月とした場合に、近い月から値×10、値×9というように加重をかけていきます。こうして平均値を求めています。
加重平均の考え方

モメンタムは以前説明しました通り、単純移動平均線の変化を先取りしていることから、コポック指数も変化を先取りしています。ただ、ここで気づくのは加重と単純の違い、引値とモメンタムの違いはありますが、移動平均を使っているということです。トレンドの転換を探るテクニカル指標では行きつくところは移動平均線になってくるようです。

[今週の宿題]
波動について調べてみてください。

2010年6月18日 (金)

Vol.18 オシレーターのシグナルはトレンドの転換にあらず

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皆様こんばんは。南欧の債務問題が東欧にも波及しそうになり、ユーロ/ドルは2006年3月上旬以来となる1.20ドルを割り込みました。ハンガリーの財政削減策や中国による支援の期待などからひとまず下げ渋っています。購買力平価からもユーロの1.20ドル前後は居心地がよさそうですが、果たしてここから回復していけるのでしょうか。

先週はオシレーターの代表格ストキャスティックスを取り上げました。これまでにサイコロジカルライン、RSIも取り上げてきました。オシレーターが相場の「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を売買のポイントとしてシグナルを発することから、オシレータのシグナルでトレンドが転換したように見えます。しかしながら、オシレーターは一定期間の中の相場の過熱感をみるものであり、極短期的なトレンド転換の判断としてはともかく、長期的なトレンド転換の判断に用いるにはリスクが高いといえます。先週の課題の解答はこれにあたります。すなわち、オシレーターの最大の弱点はオシレーターのシグナルの寿命はそれほど長くないということです。

下のチャートを見ていただけると分かりますが、トレンドは下向きで、トレンドチャネルのサポート・レジスタンスできれいに動いています。チャート下のストキャスティックス(スロー)は「売りシグナル」、「買いシグナル」をきれいに表していますが、「買いシグナル」が出たからといってトレンドが上向きに変化しているわけではありません。

■ポンド円週足チャート(参考)
chart
画像をクリックすると拡大します。

価格は「売りたい人」と「買いたい人」によって決まります。このため、相場は人間が作っている(最近は人工知能なども相場形成の一翼を担う場合がありますが)といっても過言ではありません。相場では、群集心理や大衆心理が相場の過熱感を演出することから、短期的には「行き過ぎ」につながりやすくなります。ただし、こうした「行き過ぎ」は修正されやすく、修正は短期間で終わることが多いのです。また、修正が起こらないケースもあります。トレンドが強く出ているときにオシレーターが「上位張り付き」や「下位張り付き」となるのは正に修正されない状態です。

オシレーターでも長い期間や週足、月足などを使えば、長期間有効なシグナルを得ることもできますが、オシレーターの特徴を上手に利用するには短期の振幅を狙う手法と心得て、トレンド転換の判断とはしないようにしましょう。

[今週の宿題]
トレンドの転換を探るテクニカル指標は何でしょう。

2010年6月11日 (金)

Vol.17 値頃感は判断ミスの元

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皆様こんばんは。前回はおさらいの意味を込めてこれまでのまとめを書かせていただきました。その間にも、日本では首相、第一党の幹事長が辞任、極東では韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の軍事的な緊張の高まりなど、経済の以外の政治などでも大きく動きました。今後も日本の参議院選挙、豪の総選挙、米の中間選挙などが控えていることから、政治絡みの動きが為替に影響を与えてくることが考えられます。

2週前の宿題になりますが、価格の相対的な位置を知るテクニカル分析はおわかりなりましたでしょうか。答えはストキャスティックスです。ジョージ・レーン氏が開発したテクニカル分析手法で、式で書きますと下記のようになります。

%K=(前日引値-過去n日間の最安値)/(過去n日間の最高値-過去n日間の最安値)×100%

この式は、最高値と最安値の値幅を100%として、前日引値(と最安値の値幅)がどの位置にあるかということです。すなわち、前日引値の相対的な位置が、期間内ではどの位置にあるかということを示しています。図で示すと下図のようになります。

Sto

▼ストキャスティックスの見方はこちらから
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/stochastics.html

相場の格言では「値に惚れて売買するのは慎めよ、大相場にはきっと損をする」「もうはまだなり、まだはもうなり」と値頃でトレードをすることを戒めるものがあります。まさにこうした先人の戒めを実践するためにも価格の相対的な位置を知ることを取り入れたいものです。ただ、相対的といっても、ここでは時間軸も重要な意味を持ちます。数分間の相対的な位置と数日間、数週間、数月間の相対位置は異なります。どの時間軸がよいのかはトレードスタイルによっても異なりますが、短い期間ではブレが生じやすいことから、最低でもロウソク足で5本(日足なら5日)以上を用いるのがよいでしょう。

[今週の宿題]
オシレーター分析での最大の弱点は何だと思いますか。

2010年6月 4日 (金)

Vol.16 これまでのおさらい

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皆様こんばんは。FX取引上達への道を書き始めたころはユーロ/ドルが1.37ドル近辺、ユーロ/円が123円近辺でした。僅か3カ月でユーロがここまで大きく下げるとは想像していませんでした。ユーロの信認問題まで発展した背景の一つには、ドイツがギリシャ救済資金を拠出するために減税の可能性(財源)がなくなった一方で、ギリシャではユーロ内でもトップクラスの年金支給条件(53歳支給開始、支給率現役時代の96%)だったため、ドイツが救済の条件として最後までIMFの介入にこだわったということから、結束の乱れと弱さが露呈したこともあるでしょう。ドイツのギリシャに対する恨みは深いものになりそうです。

今週は少し休憩の意味も込めて、これまでのおさらいをしておきたいと思います。 これまではファンダメンタルズとして
(1)変動要因を書き出す
(2)変動要因の似たものをまとめる
(3)まとめたものにカテゴリ名をつける
(4)特性要因図をつくる
※新たな変動要因があれば上記(1)~(4)を繰り返し、特性要因図に加えていく

テクニカルとして
(1)テクニカル分析の特徴
(2)大分類
(3)トレンド系(移動平均線)
(4)モメンタム
(5)移動平均線乖離率
(6)ボリンジャーバンド
(7)サイコロジカルとRSI
を学んできました。

今後は、もう少しテクニカル分析におつき合いいただき、再びファンダメンタルズの要因を掘り下げて、ファンダメンタルズとテクニカル両方をミックスした分析、予想の行い方までたどり着く予定です。スキャルピングのような超短期のトレードは別として、短期トレードから長期トレードまで応用できるような基礎を身につけていただければと思っています。実践にはこれに市場心理が加わります。そして自分なりの勝つための取引手法を見つけてください。

余談ですが、相場の予測の世界も深く、景気循環などのサイクル的なものや天体の運行(アストロロジー)、太陽黒点の周期(11年)など自然界の法則に基づくもの、子供向けの歌がヒットした翌年は景気が回復するなどのアノマリー的なものまで、多種多様とありますので、興味のある方は極めてみてください。

[今週の宿題]
価格の相対的な位置を知るテクニカル分析は何でしょうか。
(先週と同じです)

2010年5月28日 (金)

Vol.15 サイコロジカルラインとRSI

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皆様こんばんは。今週に入り、ギリシャ国債の償還(85億ユーロ)も波乱なく終わったものの、ドイツによる10の金融機関やユーロ圏の国債、CDSのカラ売り(ネーキッド取引)禁止規制が行われるなど、ユーロに対しての不透明感がなかなか払拭できません。また、ネーキッド取引禁止規制は仏の賛同を得られていないなど足並みがなかなか揃いませんね。

先週はボリンジャーバンドから反転のタイミングを探りましたが、今週は相場の過熱感から反転を探るテクニカル分析がないかを考えましょう。

相場の過熱感とは現在の価格が「買われ過ぎ」ているのか「売られ過ぎ」ているのか、どの状態にあるのかを客観的にはかろうとするものです。この過熱感をはかるテクニカル分析がサイコロジカルライン(Psychological line)というものです。サイコロジカルラインは非常にシンプルな考え方で一定期間の中で何日上昇したかを見ています。

計算式は以下となります。
(n日間で上昇した日数) ÷ n日間 × 100(%)

例えばn日間ずっと上昇し続ければ100%となりますし、下落し続ければ0%となります。一般的には25%以下のときに「売られ過ぎ」、75%以上のときは「買われ過ぎ」と見なします。この方法はシンプルでわかりやすいのですが、一方では値幅を無視して「上げ」「下げ」だけを見ているので、ダマシが多いともいえます。これに値幅を加味したものがRSI(Relative Strength Index=相対力指数)と呼ばれるものです。

計算式は以下となります。
※RSIには別の計算式もありますが、サイコロジカルラインとの比較のために下記の式を用いています。
(n日間で上昇した日の値幅の合計) ÷ {(n日間で上昇した日の値幅の合計) + (n日間で下落した日の値幅の合計)} × 100(%)

RSIもサイコロジカルラインとほぼ同じく30%以下が「売られ過ぎ」、70%以上が「買われ過ぎ」との見方をします。

相場に過熱感があるときは、過熱感の修正が入りやすくなることから、短期的な相場の反転になることがあります。ただし、強いトレンドが出ているときは過熱状態が続くことがあります。

【サイコロジカルライン、RSI】
Chart
※画像をクリックすると拡大します。

[今週の宿題]
価格の相対的な位置を知るテクニカル分析は何でしょうか。

2010年5月21日 (金)

Vol.14 ボリンジャーバンドは統計学からの分析

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皆様こんばんは。英国の総選挙の結果、与党の労働党が敗北し、13年ぶりの政権交代となりました。また、保守党が単独で過半数を獲得できなかったことから、戦後初となる保守党と自由民主党の連立政権が誕生しました。一時は連立政権に期待が高まりポンドが買われましたが、閣僚が発表され、両党首が会見を行った昨日(13日)には、期待の反動からポンドが売らています。市場心理は気まぐれですね。

先週はグランビルの第4、第8法則から高値と安値を予測する方法を紹介しました。今回は、反転のタイミングを探るテクニカル分析がないかを考えてみます。

先週紹介した移動平均線から一定の乖離率(例えば上下に3%)などの線を引いたものがエンベロープで、ボリンジャーバンドもエンベロープに近い形をしていることから、同じように思いがちですが、その内容は大きく違います。ボリンジャーバンドは標準偏差を利用しています。標準偏差は母集団の代表値(テクニカル分析では移動平均線の値=中心値)から為替レートの「ばらつき」の範囲を示したものです。標準偏差のことをσ(シグマ)と呼び、この「ばらつき」の範囲に価格が存在する確率が68.3%(下のチャートのピンクの帯)あることになります。また、標準偏差の2倍(2σ)には95.5%(下のチャートの黄色の帯)、標準偏差の3倍(3σ)には99.7%(下のチャートの白の帯)の確率で価格が存在することになります。裏を返せば、通常であれば3σや2σの中にいつも価格が存在しているということです。

Bollinger_2
※画像をクリックすると拡大します。

これがどうして反転のタイミングを探る指標になるかといいますと、標準偏差の2倍(2σ)から価格がはみ出している状態は「異常」とみることができ、いわゆる「行きすぎ」の状態に近いと推測されます。ただし、ボリンジャーバンドのバンド幅が拡大傾向(移動平均線が横ばいから上下どちらかに動きだしたとき)にあるときは、新たなトレンドが発生していることから、価格がはみ出しても反転する可能性は低く、バンド幅が拡大から縮小に向かう時に転換となる可能性が高いという特徴があります。

2010年5月14日 (金)

Vol.13 グランビルの第4、第8法則と移動平均乖離率

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皆様こんばんは。大型連休はどのように過ごされましたか。為替市場ではEUとIMFがギリシャに1100億ユーロの金融支援を行ったものの、同国でのデモや南欧のポルトガル、スペインのソブリンリスクが高まってきていて、ユーロが売られやすい状態が続いています。これまでの投機筋の売りから一部のリアルマネーもユーロを売りだしているとの噂も聞こえています。

先週はモメンタム、変化率(ROC)が移動平均線を先取りしていると説明しました。今週は移動平均線を使って「高値」または「安値」の目処を探る方法を考えてみたいと思います。移動平均線を(経験的に)考案したジョセフ・E・グランビルは移動平均線と価格の関係から8つのパターン(法則)があることをみつけました。この第4番目と代8番目を使えば「高値」と「安値」のだいたいの目処を計算することが可能です。

では、グランビルの第4法則と第8法則を見てみましょう。
【第4法則】
移動平均線が下降を続けている時に終値が下落し、移動平均線から大きく下離れした場合、移動平均線に向かって短期的な反発をする可能性がある。
第4法則

【第8法則】
移動平均線が上昇を続けている時に終値が上昇し、移動平均線から大きく上離れした場合、移動平均線に向かって短期的な反落をする可能性がある。
第8法則

この2つの法則で「移動平均線から大きく下離れした場合」「移動平均線から大きく上離れした場合」とありますが、「大きく」が漠然としていて、どれくらいかわかり難くく、チャートのテキストなどでも判断が難しいと書かれているものもあります。このとき、目安となるのが移動平均線乖離率です。これは、移動平均線からどれくらい離れているのかを率にしたものです。FXの21日移動平均線では上下3%~5%(通貨ペアによって異なります)、90日移動平均線では上下6%~8%(通貨ペアによって異なります)が一つの目安となります。このため、グランビルの第4法則と見られるときは、21日移動平均線の場合は「高値目処」として+3%(=移動平均線×1.03)を計算、第8法則とみられるときは「安値目処」として-3%を計算(=移動平均線×0.97)をしてみてください。ただし、強いトレンドが出ているときは更に乖離する場合がありますのでご注意ください。

[今週の宿題]
グランビルの第4、第8法則での反転を予測するため使われるテクニカル分析は何でしょうか

2010年5月 7日 (金)

Vol.12 モメンタムと変化率(ROC)は移動平均線を先取り

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皆様こんばんは。ワシントンで開催されたG7で背中を押される形となり、ギリシャが支援を要請したものの、支援をめぐり5月9日に地方選挙を控えたドイツから否定的な発言が重なったことで、ギリシャは自力で市場から資金を調達することが困難になってしまいました。このため、問題はユーロの信認にまで発展し、ポルトガルやスペインといった南欧諸国でも格付け機関による格下げなどが行われ、ユーロ浮上の糸口が見えなくなってしまいました。

先週の宿題は「移動平均線を先取りしているテクニカル分析は何でしょうか」という問題でした。先週も書きましたがトレンド分析の定番は移動平均線ですが、その性質上、実際の値動きに対して判断が遅くなる傾向があります。トレンドの転換を少しでも早く知る方法があれば便利です。

本来のテクニカル分析の解説と異なりますが、モメンタムと変化率(ROC)は移動平均線を先取りしていると思っています。では、なぜこれが移動平均線を先取りをしているのかというと、移動平均線とモメンタム、変化率(ROC)の計算式を見比べていただければわかります。

n日移動平均線 = ( C1 + C2 ・・・ + Cn ) ÷ n
n日モメンタム = Cn - C1
n日変化率(ROC) = ( Cn - C1 ) ÷ C1
※Cは終値

例えば、5日移動平均線は5日間の平均を取りますが、翌日の5日移動平均線は新しい引値を加えて、6日前の引値を外します。要するに新しい引値から6日前の引値を引いた数が移動平均線に影響を与えるということになります。これを式であらわすと C6 - C1 となり、これとモメンタムの式と見比べてみてください。同じになりませんか。

ということは、モメンタムや変化率(ROC)がゼロを上回ってきたら、移動平均線が上向く可能性が高くなり、逆にゼロを下回ってきたら、移動平均線が下向く可能性が高くなることになります。

余談ですが、モメンタムと変化率(ROC)は計算日数を同じにすると形は全く同じとなり、どちらを使ってよいといえます。

▼モメンタム
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/momentum.html

▼変化率(ROC)
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/rate_of_change.html

2010年4月30日 (金)

Vol.11 移動平均線はトレンド分析のスタンダード

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皆様こんばんは。アイスランド南部のエイヤフィヤトラヨークトル氷河の火山噴火による影響で一時23か国で民間航空便の離着陸が禁止され、欧州を中心に大混乱に陥りました。これまでのところユーロへの影響は限定的となったようですが、航空会社の株価など直接影響を受けたものもありました。18世紀にはアイスランドの火山噴火は天候不順を引き起こし、農作物の不作を招き、フランス革命の原因となったとも言われています。長期化するとギリシャ問題で揺れているユーロにとっては「泣きっ面に蜂」になってしまいそうです。

先週の宿題「移動平均線の特徴は何でしょうか」という問いですが、「2つ以上の平均値を比べることで傾向を知ることができる」ということになります。テクニカル分析ではn日間(例えば25日)の平均を計算します。計算には通常、NY市場の終値を用います。テクニカル分析では高値、安値も重要ですが、1日の終わり、1週間の終わり、1か月の終わり、1年の終わりといった、「終わり」に重要な意味があります。終わりは取引の清算が伴うことから、特にその値決めには「多数の人の意見が反映されている」と見ることができます。現在では、コンピュータの発達により1分や5分、30分、60分などのロウソク足が簡単に描けるようになっていますが、時間がきたら区切られる終値の重要性はそれほど高くないと思っています。

移動平均線は計算する期間により、短期のトレンド、中期のトレンド、長期のトレンドをみることができます。計算する期間は分析者それぞれですが、基本となるのは開発者であるグランビルが用いていた200日となり、これは長期の部類に入ります。その他にはフィボナッチ数の5日、13日、21日、55日、89日などを用いる人や、25日、90日、100日などを用いる人がいます。

移動平均線でトレンドを分析する場合は、トレンドラインのときと同じく、移動平均線の向き(上昇、下降、横ばい)、角度(=トレンドの強さ)となります。移動平均線でトレンドを分析する場合に注意したいことは、平均を取っているため、実際の値動きに対して遅くなる傾向があります。このため、こうした傾向を少しでも減らすため、指数平滑平均線や加重平均線など当日に近いものに比重かけた計算方法(平均線)もあります(これに対して前出の移動平均線を単純移動平均線と呼ぶこともあります)。いずれの平均線でも分析方法は同じです。

▼移動平均線
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/m_average.html

[今週の宿題]
移動平均線を先取りしているテクニカル分析は何でしょうか

2010年4月23日 (金)

Vol.10 トレンド系の代表はトレンドラインや移動平均線など

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皆様こんばんは。いつもはドルやユーロなどメジャーな通貨が注目される中で、今週は珍しくシンガポールドルが注目されました。シンガポール通貨金融庁(MAS)がシンガポールドルの取引レートを引き上げるかが話題となっていたからです。2002年10月1日に造幣業務を担当していたシンガポール理事会(BCCS)が通貨金融庁に吸収され、同庁が中央銀行としての役割を果たし、半年に一度金融政策を行っています。今回同庁の金融政策が注目されたのは、リーマン・ショック以降の中国の景気対策で、アジアがいち早く危機を脱したと見られることや、中国人民元の切り上げの可能性が取りざたされていることも背景にありました。

先週の「トレンド系の代表的な分析指標は何でしょうか」という宿題ですが、一般的なテクニカル分析でも紹介されているようにトレンドラインや移動平均線、ボリンジャーバンドなどです。今回はもっとも簡単なトレンドラインを紹介します。

▼テクニカル分析の分類
http://www.uedaharlowfx.jp/user/chart/

トレンドを見つける簡単な方法は、チャートの安値(谷)と安値(谷)を結ぶ、または、チャートの高値(山)と高値(山)を結ぶ方法があります。結んだ線が右上がりになっていれば上昇トレンド、右下がりとなっていれば下降トレンド、水平であればトレンドのない状態(保合い = もちあい)となります。また、ラインの角度によってトレンドの強さを測ることができます。角度が急であれば強いトレンド、緩やかであれば弱いトレンドを表します。

ラインを引く時は、だいたい10人中8人くらいが「この線を引く」という感覚が必要で、独りよがりなラインを引いてしまうと見誤ることにつながりかねません。トレンドラインでは短期、中期、長期のトレンドをみるためには、時間軸を変える必要があります。具体的には、超短期のトレンドは30分~60分足(これより短い時間軸はあまりお勧めできません)、短期のトレンドは日足、中期のトレンドは週足、長期のトレンドは月足などが一般的です。

▼トレンド分析
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/trend.html

[今週の宿題]
移動平均線の特徴は何でしょうか

2010年4月16日 (金)

テクニカル分析は大別すると2種類に分けられる

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皆様こんばんは。オーストラリア準備銀行(RBA)は4月6日に2か月連続で政策金利を0.25%引き上げ4.25%にしました。中国など好調な新興国の資源需要に支えられているようです。昨年10月の利上げ開始以来、ほぼ連続して利上げを継続しており、6回の金融政策発表の中で、2月(1月は金融政策はありません)を除き5回の利上げを行っています。既に5月4日の金融政策でも利上げの期待が高まっています。

先週の「自分の投資スタイルとそれに合うテクニカル分析はどれだと思いますか。」という宿題は掴みところがなかったかもしれません。この問いの目的は、テクニカル分析には大きく分けると「トレンド系」と呼ばれるものと「オシレーター系」と呼ばれるものの2つの種類があり、使い方が異なるため、目的と選んだテクニカル分析が合っているかを確認してみようという意図がありました。

各々の特徴をあげておきます。
【トレンド系】
価格には「上昇」「下落」「横ばい」の3つの動きしかありませんが、為替の場合には、
「上昇」や「下落」などの流れが生じた場合に、短くて数週間、長ければ数年間続く傾向があります。トレンドはこの流れに乗ろうというものです。このため、期間が長く、また、得られる利幅も大きくなりやすいといえます。
ポジションの持ち方は相場の流れについていく「順張り」(現在の価格から上昇したところを買う、現在の価格から下落したところを売る)が基本となります。

【オシレーター】
オシレーターとは「振幅」という意味で、「上昇」や「下落」トレンドの中にあっても、その中では
小さな「上昇」や「下落」が繰り返されます。この小さな「上昇」や「下落」を狙うことになりますので、得られる利幅は少ない半面、長期間保有するというリスクは軽減されやすいといえます。
ポジションの持ち方は相場の流れに逆らう「逆張り」(現在の価格から下落したところを買う、現在の価格から上昇したところを売る)が基本となります。

例えば、デイトレードの取引スタイルを考えている方が、長期の移動平均線やパラボリックなどのトレンド系を選んだり、低レバレッジで長期の取引スタイルを考えている方が、RSIやストキャスティックスなどを選んだりするのは良い選択とはいえません。

[今週の宿題]
トレンド系の代表的な分析指標は何でしょうか

2010年4月 9日 (金)

Vol.9 テクニカル分析の特徴を知ろう

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皆様こんばんは。今夜(4月2日)は米国の雇用統計ですが、キリスト教の復活祭の前の聖金曜日にあたることから、市場の参加者が少ない中での発表となります。先月発表された非農業部門雇用者数の増減が、米東部を襲った大雪の影響にもかかわらず3.6万人の減少に留まったことから、今月発表される同雇用者数がプラスを回復、前月から20万人以上増加するとの期待も一部では出ています。果たしてどうなりますでしょうか。

さて、先週の宿題の「テクニカル分析の特徴」ですが、個人的な主観ですが下記のようなものがあります。

種類がたくさんある
チャート(ロウソク足)に重ねて描かれるものと、別(ロウソク足の下)に描かれるものがある
折れ線グラフや棒グラフがある
ロウソク足ではないチャートがある

といった外見上のものや、

過去の価格を基に分析する(FXの場合は出来高が把握できません)
ファンダメンタルズの要因も価格に含まれている
目標値の予測が可能
短期から長期まで予測が可能
急激な変化(変動)は予測ができない

などがあります。

テクニカル分析は、コンピューターの発達によって日々多種多様なものが生まれています。 その中で、現在も広く一般的に使われているテクニカル分析手法は、成果を残していものといえるでしょう。これらの分析手法から自分の目的に合ったものを見つけ上手に付き合っていきましょう。

[今週の宿題]
自分の投資スタイルとそれに合うテクニカル分析はどれだと思いますか。

2010年4月 2日 (金)

Vol.8 テクニカル分析を取り入れよう

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皆様こんばんは。今週も市場はギリシャ問題に振り回され、支援方法などを巡ってユーロの信認まで話しが発展しました。同問題はEU首脳会合で、独仏がIMFの支援を含む2国間の融資で合意したことなどから、支援に向けて前進しているようです。

先週まではファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の観点から特性要因図を作成してきましたが、為替の変動要因にはこうした外部(経済的な)要因と、輸出入に絡む為替(通貨)の売買などの内部要因に加え、過去の値動きを統計や数学に基づいて分析し、未来の値動きを予想しようとするテクニカル分析による売買の要因もあります。
※特性要因図ではテクニカル分析は広義の分類で内部要因に含めてもよいと考えています。

このテクニカル分析による売買の方法を知ることにより、予測としてトレードされやすい価格や、指値、ロスカットの価格などがわかるようになります。もちろん実際のトレードでも使うことができます。人気の高いテクニカル分析を説明しながら、使い方を一緒に学んでいければと思っています。

[今週の宿題]
テクニカル分析の特徴を考えてみてください。

2010年3月26日 (金)

Vol.7 特性要因図を完成させよう

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皆様こんばんは。今週は米国のFOMC(公開市場委員会=金融政策決定)、日銀の金融政策決定会合の2つの大きなイベントをこなしましたが、為替相場への影響は限定的で、週後半には再びギリシャの債務問題がクローズアップされています。3月末の日本の企業決算に向けて海外回から資金を戻す(=レパトリエーション)動きが出るとの噂もありますが、果たしてどうなるでしょうか。

さて、先週、「FX取引上達の道の入門編も後半に」と書きましたが、正しくは、市場テーマを探るの入門編でした。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析も控えていますので、一緒にがんばりましょう。

先週の特性要因図にグループの内容を書き入れるのはできましたでしょうか。これまでの完成形は下記になります。

▼特性要因図(完成例)
http://uedaharlowfx.weblogs.jp/yamauchi/images/fishbone.jpg

この特性要因図に新たに出てきた変動要因を加えていくと為替の予測に関連のある全体図ができあがってきます。この図を眺めながら、時々の相場状況で見落としがないかをチェックしていくことになります。

[今週の宿題]
次回からテクニカル分析編へ移行します。
下記のテクニカル分析を見ておいてください。
http://www.fxmuseum.jp/techanalysis/

2010年3月19日 (金)

Vol.6 特性要因図をつくろう

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皆様こんばんは。今週は米国での重要な経済指標の発表が少なく、為替市場もやや方向感が出にくい週でした。市場では、本邦日銀の追加量的緩和への期待が出る一方で、中国の消費者物価指数、小売り売上高などに関心が集まりました。テレビや新聞の報道でご存じだと思いますが、2010年は中国が日本のGDPを抜き、世界第2位の経済大国になる予定です。このため、中国の経済指標に対する関心も高まってきています。FXでは直接人民元を取引できませんが、こうした観点から中国の経済指標も把握しておかなければならなくなっています。

さて、FX取引上達の道の入門編も後半に差し掛かってきました。先週、つけましたグループ名[ ]内を特性要因図に記入していきましょう。

 [経済指標]
 [中央銀行・金融政策]
 [金融不安]
 [リスク投資・キャリートレード]
 [国際会議]
 [要人発言]
 [中国]
 [内部要因]
 [商品価格]

特性要因図を描くにあたりまして、以前紹介したパワーポイントやエクセルなどを使うと、移動や変更などに便利です。

まず、特性要因図から求めるものを右に書きます。例では赤い四角で「為替変動」としています。
次に、この「為替変動」に向かって適当な長さの矢印を水平に書きます。
水平の矢印から適当な距離をあけて、上下にグループ名を書き入れます。
グループ名から水平な矢印に向かって矢印を書き入れます。

▼特性要因図(例)
特性要因図
※画像をクリックすると拡大します。

特性要因図ができてくると「魚の骨」に似ていると思いませんか。
このことから別名「フィッシュボーン・チャート」と呼ばれることもあります。

[今週の宿題]
特性要因図のグループ名の矢印にグループの内容を書き入れましょう。

2010年3月12日 (金)

Vol.5 カテゴリ名をつける

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皆様、本日(5日)は米国の雇用統計です。米国の雇用統計が注目されるのは、米国のGDPの約7割を個人消費が占め、この個人消費に直結するのが雇用だからです。また、2008年のリーマンショック以前は世界のGDPの約3割を米国が示していることからも世界の景気動向をみるうえで、欠かせない経済指標となっています。

雇用統計の話はさておき、先週、グループごとにまとめたものにグループ名をつけていきます。つけたグループ名は[ ]内に記しました。

 [経済指標]-----------------------------------------------
 GDP期待で買われる
 対米証券投資など

 [中央銀行・金融政策]-------------------------------------
 FOMC議事録公表
 ハト派委員からの反対票など

 [金融不安]-----------------------------------------------
 ギリシャのCDSスワップ
 ギリシャ債、ポルトガル債の利回り上昇など

 [リスク投資・キャリートレード]---------------------------
 リスク選考(志向)
 株価の下落など

 [内部要因]-----------------------------------------------
 短期筋からの仕掛け売り
 大口の売りなど

 [国際会議]-----------------------------------------------
 G7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)

 [要人発言]-----------------------------------------------
 要人の発言
 ユーロ安牽制発言など

 [中国]---------------------------------------------------
 中国の金融引き締め

 [内部要因]-----------------------------------------------
 市場休場で小動き(米、中国、香港、シンガポール)

 [商品価格]-----------------------------------------------
 原油先物の急反発

書き出した項目がそのままグループ名となるもの(例:要人発言)がありました。また、別々に分けた項目が同じグループ名(例:内部要因)となるものもあります。同じグループ名になったものは更にまとめましょう。次回はこれを基にした特性要因図の作り方を説明したいと思います。

特性要因図などにまとめておくと、見落としがちな変動要因のチェックに役立ちます。

2010年3月 4日 (木)

Vol.4 似たもの同士をまとめてみる

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皆様、2/26の週は円を中心に大きく為替が動きましたね。トレードを行いたくなりますが、FXに限らず相場はいつでも動いていますので、参加するチャンスはいつでもあります。焦らず足下を固めながら一歩ずつ進んでいきましょう。さて、先週の課題のグループ名にまとめたもののグループ名を考えるというのはできましたでしょうか。

グループにまとめるときにはマイクロソフトのパワーポイントのアウトライン機能を使うと便利です。
PPアウトライン
(マイクロソフトのワードなどでもできますが、パワーポイントより少し手間です)

これまでに書き出した変動要因をアウトラインのスライド1枚に1つずつ入力します。
PPスライド入力

入力が終わりましたら、スライドをドラッグして似ているものをまとめます。(マウスを上下にドラッグします)
PPドラッグ

似ているものをひとまとめにするには階層にすると便利です。(マウスを右にドラッグします)
PPドラッグ

以上の作業でまとめたものが下記になります。
 GDP期待で買われる
 対米証券投資
 (米)ISM(供給管理協会)景気指数
 NY連銀製造業景況指数
 (米)ADP(民間の給与計算会社)雇用統計
 (米)雇用統計
 (米)新規失業保険申請件数
 PMI(購買担当者景気指数)
----------------------------------------------------------
 FOMC議事録公表
 ハト派委員からの反対票
 出口戦略期待
 バーナンキFRB議長議会証言
 (英金融政策委員会)資産買い取り枠拡大観測
 英四半期インフレ報告
 BOE(英中銀)の声明発表
 豪中銀(RBA)議事録
----------------------------------------------------------
 ギリシャのCDSスワップ
 ギリシャ債、ポルトガル債の利回り上昇
 PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイスランド、ギリシャ、スペイン)への懸念
 欧州危機への懸念を連想
 財政赤字懸念
 EU首脳会議
 EU財務相非公式会合
----------------------------------------------------------
 リスク選考(志向)
 株価の下落
 リスク志向の復活
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 短期筋からの仕掛け売り
 大口の売り
 短期筋のポジション調整
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 G7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)
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 要人の発言
 ユーロ安牽制発言
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 中国の金融引き締め
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 市場休場で小動き(米、中国、香港、シンガポール)
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 原油先物の急反発
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先週の順不同をグループにしてみました。ここからグループ名を考えていくことになります。今回は1つの変動要因を1つのグループにしていますが、複数のグループに入るものもあります。次回はグループ名と階層をつけてみたいと思います。

[今週の宿題]
グループ名が似ているものを集めましょう。

2010年3月 3日 (水)

Vol.3 変動要因を書き出す - 続き -

※このコンテンツは上田ハーローFX 週間ニュースに掲載しているものです。購読(無料)は下記から。

皆様、2週間にわたり相場の変動要因の書き出しありがとうございます。ここ数週間はユーロの話題(ギリシャの債務問題)が多く、要因を拾い出すのも大変だったと思います。こうした地道な努力を重ねると、だんだんと為替が変動していく要因が見えてきますので頑張りましょう。

FXミュージアム(http://www.fxmuseum.jp/)のトレンド戦略レポートから関連がありそうなもの拾ってみましたところ下記のようになりました(順不同で内容もばらばらです)。

 GDP期待で買われる
 ギリシャのCDSスワップ
 株価の下落
 (米)ISM(供給管理協会)景気指数
 リスク選考(志向)
 (英金融政策委員会)資産買い取り枠拡大観測
 PMI(購買担当者景気指数)
 短期筋からの仕掛け売り
 欧州危機への懸念を連想
 ギリシャ債、ポルトガル債の利回り上昇
 (米)ADP(民間の給与計算会社)雇用統計
 BOE(英中銀)の声明発表
 (米)新規失業保険申請件数
 (米)雇用統計
 短期筋のポジション調整
 大口の売り
 G7(主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議)
 PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイスランド、ギリシャ、スペイン)への懸念
 財政赤字懸念
 EU首脳会議
 要人の発言
 ユーロ安牽制発言
 英四半期インフレ報告
 バーナンキFRB議長議会証言
 中国の金融引き締め
 市場休場で小動き(米、中国、香港、シンガポール)
 EU財務相非公式会合
 豪中銀(RBA)議事録
 原油先物の急反発
 リスク志向の復活
 出口戦略期待
 FOMC議事録公表
 対米証券投資
 NY連銀製造業景況指数
 ハト派委員からの反対票
※( )は筆者が補足のために加えています

この他にもまだまだありますが、長くなってしまいますので、上記を基にして次のステップへと進みたいと思います。次はKJ法でグループにまとめていきます。余談ですがKJ法とは考案者の川喜田二郎(東京工業大学名誉教授)氏の頭文字をとったものです。

[今週の宿題]
グループにまとめたもののグループ名を考えてみてください。

2010年3月 2日 (火)

Vol.2 変動要因を書き出す

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皆様、前回の宿題はできましたでしょうか。今回は解答ではなく、進め方を書きたいと思います。基本的な流れは企画の立て方に非常によく似ています。

企画ではアイディアを出すために、ブレーン・ストーミングという方法を用います。思いつくものや他の意見からの発想をどんどん上げていきます。このとき、相手の発言内容を一切否定しないというのが大切とされています。

これをFXに当てはめてみると、前回宿題にとさせていただいた、変動要因の書き出しになります。変動要因は、FXミュージアム(http://www.fxmuseum.jp/)の中のトレード戦略レポートに前日のサマリー(要約)や東京・ロンドン・NYの各市場のサマリー(要約)という形で書かれているもの(レポート)、ロイター、ブルームバーグといった情報ベンダー提供のもの、新聞社のホームページなどでも拾うことができます。こうしたところからできるだけ多く、変動要因を集めてみてください。また、もし、お友達などとブレーン・ストーミングができる機会があれば、ぜひ行ってみてください。

変動要因をたくさん書き出せましたら、次はKJ法でまとめていきます。次回までに更に変動要因を書き出してみてください。

[今週の宿題]
先週書き出した為替の変動要因になるべくたくさん書き足してください。

2010年3月 1日 (月)

Vol.1 FX取引へようこそ

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FX取引は1998年4月に施行された改正外為法(外国為替及び外国貿易法)により生まれた新しい金融商品ですが、身近な外国為替を扱う取り引きであることやインターネットの通信手段であるブロードバンド(高速回線)が急拡大したこと、パソコンの性能が急速に向上し、24時間取引のインフラが急速に整ったことにより一気に個人投資家に広がりました。

また、独マルクや仏フラン、伊リラなどに分かれていた欧州通貨が1999年1月にユーロに統一されたこともFXに関心を集める要因となったようです。

今回からスタートする「FX取引上達への道」は、これからFXを始められる方、FXを始めたばかりの方、これまでの取引手法に疑問を感じている方などと共に、外国為替の基礎から取引ルールの作り方、資金管理、投資マインドまで「投資力」をアップするための手助けとなることを望んでいます。

最後まで一緒に学んでいきましょう

[次回までの宿題]
紙とペンを用意してください。為替の変動要因で思いつくものをすべてを紙に書き出しください。

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